「なんか入ってるんちゃうか」 2発の乾が明かす“西野流ジョーク”とスパイクチェンジ

前半にミスの続いた乾、西野監督に声をかけられて「まずはスパイクに当たろうかと」  日本代表MF乾貴士は、12日の国際親善試合パラグアイ戦(4-2)で2ゴールを挙げて勝利に貢献した。ミスが続いた前半から一転、西野朗監督とのジョーク交じりのやり取りが後半の活躍を呼んだという。  乾はリーガ・エスパニョーラのリーグ終盤戦で右太ももを痛め、ワールドカップ(W杯)本大会のメンバー入りも危ぶまれた。しかし、西野監督は「確証がある」として23人のリストに乾の名を書き入れた。初陣から2連敗の西野ジャパンにとってW杯前最後のテストマッチで、左アタッカーを託された乾は前半から存在感を見せた。  しかし、その存在感は前半に限ってはやや“悪目立ち”の方向に表れた。決定機でシュートを枠外に外す場面や、らしくないドリブルのコントロールミス、クロスの精度不足が目についた。本人は「落ち着かせるところは落ち着かせ、仕掛ける判断も良かったと思う。ただ、ミスが多くて前半はチームに迷惑をかけた」と、最初の45分間を振り返った。  その乾を見かねたのか、西野監督はハーフタイムに「なんかスパイクに入っているんちゃうか」と話しかけたのだという。乾は「どこかで何かを切り替えないといけない時はあるので、自分を責めてしまうより、まずはスパイクに当たろうかと」と冗談交じりに明かしたが、結局は前半と違うスパイクを身につけて後半のピッチに立った。  C大阪時代の同僚・香川との連係に手ごたえ「すごくやりやすい」  すると、乾は前半とは見違えるようなプレーを見せた。1点ビハインドで迎えた後半6分、左サイドからドリブルでカットインしてミドルシュートを放つと、インフロントにかけて狙った一撃はゴール右隅へ。これが西野ジャパン初ゴールとなる同点弾になった。  さらに後半18分には右サイドのMF武藤嘉紀から中央に入ったグラウンダーのパスをMF香川真司が右足アウトサイドでコースを変え、飛び込んだ乾が右足インサイドで丁寧に狙った一撃が逆転ゴールになった。  トップ下香川との好連携に「真司とすごくやりやすい。セレッソでずっとやっていた選手なので。こうやって絡んで得点までつなげられたのは良かった」と手応えを語った一方で、試合後の西野監督からは、改めてスパイクについて言及されたのだという。 「前半のスパイクは捨てた方がいいと言われたので、捨てようかと(苦笑)。西野さんがどういう意味で言ったかは分からないけど、ジョークとして捉えていますよ。まあ、スパイクのせいではないんですけどね。試合中なので、スパイクが悪いということにしておきました。まあ、そういう切り替えの仕方も良かったのかなと思いますね」  乾は「コロンビアを意識したというより、自分たちがやるべきことがハッキリしていた。アピールの場でもあるけど、それ以上にチームとしてどうやるかを示すことができたと思う」と、1週間後に迫ったW杯グループリーグ初戦コロンビア戦に向けて手ごたえを得た。  チーム随一の技術に加え、旧知の関係である香川との好連携を持つ乾の復活は、西野ジャパンにとってこれ以上ない光明になった。 (Football ZONE web編集部) 乾はミスが続いた前半から一転して、西野朗監督とのジョーク交じりのやり取りが後半の活躍を呼んだという【写真:Getty Images】

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